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小中PTA連合会連携被災地訪問

2014/04/08

台東区立小中学校PTA連合会被災地訪問視察研修会を終えて
2014/03/10
中学校PTA連合会 会長 茂木 悟

平成25年度小中PTA連合会連携を図る一環として被災から三年を迎える東日本大震災を自分たちの目で当時の状況やその後の復興がどのように進んでいて我々に何ができるかを目的とした視察研修に3/8.9日で行ってまいりました。
本年度は台東区と姉妹都市である大崎市との連携30周年を向かれる節目の年ということもあり、3/8日台東区、大崎市の交流促進課の皆様には様々なご協力を頂きながら 大崎市古川第一小学校にて、大崎市副市長様を初め 校長先生、副校長先生、PTA会長 古川第四小学校 校長先生、副校長先生、PTA会長方に快く迎えていただき当時の状況や校内視察をすることが出来ました。
2校の会長方ともいろいろディスカッションをさせていただくことが出来ました。
当時を思いながら涙を流されながらのお話は身に沁みる思いでした。
『我々は何も出来なかった!』
『自分の家族や近所の対応が最優先だった!』
『学校は避難所となり休校で先生方や役所の方が中心に避難所の対応をしてくれた。』
『被災後の先生方の災害への観点が大きく変化しワークショップ型打ち合わせが積極的』
『災害時マニュアルの再確認』等いろいろと伺う事が出来ました。
古川市内も崩壊した家屋は空き地になり、又ひびが入ったままの家屋や修繕中の家屋が多々あり震度6強の凄さが伝わってきました。
東京直下型地震や震災に関しての知識を再認識することが大切な事と充分伝わりました。
 
3/9日 南三陸町視察
大崎市からバスの移動で二時間 戸倉字波伝谷にて4月から再オープンした農漁家レストラン慶明丸の語り部三浦さんから当時の津波の状況、被害状況などのお話をお聞きしました。
この地区は35年前のチリ沖地震時にも津波を受けており語り部の三浦さんも子供の頃被災を受けた経験もありこの地区の津波に対しての避難訓練が充実していた為亡くなった方は幸い居られなかったと伺いましたチリ地震の時と今回の高台からの海の状況の違いも経験からお話をされましたが今回の東日本大震災時での津波の恐ろしさをお聞きすることが出来ました。
現在その地区も住居としては建てられなく三浦様も高台にある仮設住宅に住んでいる。
昼食を頂きながらですが 思いの気持ちを我々に伝えてくれました。
話を聞いていただくだけでも、こちらに来てくれるだけでも嬉しいですとおっしゃってくれました。
昼食は地元で取れた海産物の丼を美味しく頂くことが出来、感無量で三浦様に感謝です。

戸倉中学校視察
三浦さんより高台にある戸倉中学校を是非見ていただきたいとのことにより視察させていただきました。平成14年に新築された二階建て校舎一階が津波により浸水、ここまで津波がという高台でした。校舎の時計は地震のあった時間のまま止まったまま状況の凄さが伝わり参加者も声を詰まらせていました。戸倉中学校高台から志津川町を見下ろしましたが当時の状況を想像するだけでも鳥肌が立ち自然の力には現状勝てない実感を味わいました。
8日に卒業式が終わり今年で廃校との事を伺い残念でたまらない、その校庭にも仮設住宅が立ち並んでおりました。そこには一人の老母とその娘さんが手をつなぎ休み休み歩かれていましたが 笑顔で『こんにちは』と声を掛けられこんな状況でも挨拶をしてくれたことが心の中で我々の東京での暮らしが何と贅沢なことか痛感いたしました。
台東区からは桜橋中校長先生、元教諭矢部先生が卒業式に参列したと桜橋PTA会長から伺いました。
 
志津川中から町全体を視察
リアス式海岸特有の南三陸町を放送で見た戸倉中学校よりはるか高台にある志津川中学校より視察いたしました。『何もない!』山と山にある町並みに今は瓦礫は綺麗に片付き数十台のクレーン車が新しく商業地として復興に活躍している姿にも驚きました。
10mほど土を敷き海抜を上げる作業と伺い復興はまだまだ遠い、しかし三年でここまで来たんだという実感でした。
高台からくだり防災庁舎の災害跡地で全員でお祈り、黙祷し復興祈願をいたし帰路へ向かいました。
 
今回の被災地研修では教育長を初め台東区及び大崎市役所の方々にはお忙しい中多大なるご協力を頂いた事に感謝いたしますと共にPTAを越えた領域でも絆やつながり役目が何なのかを感じた研修になったことは間違えないことと感じることが出来ました。
小学校、中学校PTA連合会が出来て初めての連携研修会が価値あるものとして今後もできる範囲で進めて行きたいと思います。
残念ながら被災地のこども達との交流やディスカッションは出来ませんでしたが今後被災地への思いを先生方と話しこども達に伝え、忘れない事や励ましをどのように被災地に伝えるかをPTAとして考えて行きたいと帰りの反省会でも涙を流しながら語り合い帰路に着きました。
私も帰宅後当時の映像や写真を見ながら今回の研修会での思いをどの様にこども達に伝えて行くかを考えさせられた価値のある視察研修会だったのではないかと思います。
被災地の復興と亡くなった方への哀悼の意を申し上げるしだいです。
簡単なまとめですが参加者を代表いたしましてご報告とさせていただきます。